気温も高くなくて運動をしたわけではないのに、急に顔がほてって顔汗がにじみ出てくる。
そういった症状を「ホットフラッシュ」と呼びます。
40代後半~50代女性に多い更年期障害で悩む方の、80%が経験すると言われる典型的な症状ですが、ホットフラッシュはなぜおこるのでしょう。
更年期のホットフラッシュによる顔汗の原因と対策についてまとめました。
顔汗が出てしまう原因
ホットフラッシュの主な原因は、年齢が進むとともに卵巣の働きが弱くなり、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが減少してしまうことです。
エストロゲンは正常な状態ならば汗線を調節してくれますが、更年期障害では自律神経のバランスが崩れて血管の拡張や収縮のコントロールがうまくできなくなるのです。
おでこのあたりは汗が出るエクリン汗線が集中しているので、精神性の顔汗が出やすい原因になっています。
また、自律神経のバランスが崩れていることが原因なので、緊張やストレスがきっかけに大量の汗が出てくるとも言われています。
有効な顔汗対策
ホットフラッシュが起こる前の対策、顔汗が出てしまうときの対策を5つご紹介します。
1.ホットフラッシュの対策は運動して全身の汗腺の働きをにぶらせないことです。
汗腺がうまくはたらかなくなると汗をかきやすいワキや顔から汗が出やすくなってしまうので、汗が出る場所を集中させないことが大切です。
2.「ホットフラッシュで汗が出てしまう」という焦りは、ホットフラッシュを引き起こすストレスの原因になりかねません。
悪循環になってしまうので、汗は出てしまうものだと割り切ることも必要です。
汗が出てしまったときに焦らないよう、外出するときは吸水性がよい肌着や速乾性のあるものを着用したり、すぐ汗がふけるようにタオルやハンカチを持ち歩くようにしましょう。
3.のぼせやほてりを落ち着かせるためには、冷えピタシートやケーキを買ったときなどに箱に入っている小さな保冷剤も重宝します。
保冷剤は顔が熱くなったときに首の後ろにつけることで、頭に血がのぼるようなほてりやのぼせを防いでくれます。
冷たすぎると思ったら、水を入れたペットボトルを首の後ろにあてたり、ハンカチやタオルを水で塗らして使うだけでも効果が期待できます。
4.更年期障害を食事面から対策するには、納豆をとりいれましょう。
納豆に含まれるイソフラボンはエストロゲンに似た成分が含まれるため、ホットフラッシュによる顔汗を予防することができるといわれています。
5.お風呂にゆっくり入って血行を良くすることもオススメです。
上半身はあついのに下半身が寒くなってしまったり、ホットフラッシュ後には身体が冷えてしまうこともあります。
知らないうちに血行が悪くなっている場合もあるので、身体を冷やさないようにしましょう。
まとめ
更年期をすぎればホットフラッシュはおこらなくなることが多いのですが、10年以上のつきあいになることもあります。
そして、更年期障害は対策しないと悪化することもあります。
他の病気が原因で顔汗が出ていることもありますので、更年期障害だと油断をしないで重症化してしまったり長引いて辛いときには病院で相談してみましょう。
更年期障害は産婦人科で相談するのが一般的です。