こんにゃくと油で大量の泡が発生するのはなぜ?

こんにゃく 油 泡 (1)
「こんにゃくをごま油で炒めていたら泡がでて驚いた」

こんな経験はありませんか?

コレは、こんにゃくのアルカリ成分や水分が油と反応してしまうためで、体には害はありませんが、いきなり泡がぶくぶく立ったら、驚いてしまいますね。

・こんにゃくや油の種類によって泡の出やすさがあるのか?
・こんにゃくと油の泡を消す方法はあるのか?
・こんにゃくにまつわるなるトリビアなネタ

についてまとめていきましょう。

こんにゃく 油 泡 (3)

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こんにゃくと油でたくさんの泡が出るワケ

こんにゃくメーカーのHPを見ると、簡単に、水分が油と反応してしまうと説明しているケースが多いですね。

しかも、ごま油やオリーブ油と言った香りの高い油で泡立ち易いようです。

サラダオイルと比べていろいろな物質が溶け込んでいるからだと考えられます。

こんにゃくがアルカリ性だと言うことにも原因がありそうです。

こんにゃくがアルカリ性なのは、こんにゃく芋をアルカリ性のものと反応させてぷるぷるに固めているからです。

一般的なこんにゃくの原材料を見てみると…

・こんにゃく芋
・こんにゃく用凝固剤(水酸化カルシウム)

または、凝固剤の部分が、消石灰(水酸化カルシウム)などとなっています。

凝固剤は、アルカリの性質を利用すると言うことで、水酸化カルシウムの他に、貝殻焼成カルシウム、炭酸ナトリウム(ソーダ)、灰等が代表的です。

こうしたアルカリ性の物質と水分が、油と反応して泡がたくさん出てしまうという事なのです。

火を止めて放置しておけば、収まりますし、体に害のある泡ではありませんから、安心してくださいね。

こんにゃく 油 泡 (2)

揚げ油が泡立ってしまう原因

揚げ油が泡だってしまう理由としては…

・水蒸気があがっているため
・卵のレシチンの影響
・油の劣化による
・動物性油脂が溶け出しているため

といったことが考えられます。

多めの油で炒めるときにでさえワーッと泡が出ることがあるのですから、こんにゃくを素揚げするときには、揚げ油が泡だってあふれてこないように注意したいですね。

油の種類とこんにゃくの組み合わせでそれほど泡立たないこともあるようですが、様子を見ながら少量ずつ調理するようにしましょう。

何しろ成分の97%が水分なのですから、熱い油に一気に入れると水蒸気がとんでもなく発生してもおかしくありません。

下ゆでや塩もみなど、あく抜きをしっかりすることと、水分をしっかり拭き取って少量ずつ調理してくださいね。

こんにゃくのアルカリが影響すること

他にも、こんにゃくはPHによって色がかわったり、ちょっとびっくりする反応が出ることがあります。

こんにゃくの水酸化カルシウムが、他の食材に反応して色が変わってしまう事があります。

決して傷んでいたり、体に悪い変化をしているわけではありませんが、青とかピンクに変色したら、「腐ってしまったのか」と驚いてしまいますよね。

ちなみに例をあげると…

・クロロゲン酸が反応して緑色、青になる:ごぼう、じゃがいも、さつまいも
・天然色素が反応して赤色になる:そら豆
・ケルセチンが反応して黄色になる:大根や玉ねぎ
・ポリフェノールオキシターゼが反応してピンクになる:里芋

煮物で一緒に調理する事がある組み合わせですね。

里芋の煮物で、薄いピンクになってしまったことがありませんか?

こんにゃく芋は実は毒芋

こんにゃく芋からこんにゃくを作るときには、すりつぶして熱を加えながら凝固剤(水酸化カルシウムなど)と混ぜ、練り上げてさらにちぎってゆでるという行程を経て作られています。

それというのも、生の芋に含まれているシュウ酸カルシウムは、かなりの刺激物で、生で食べようものなら、粘膜に痛みと灼熱感を与えます。

針を飲み込んだような刺激と苦しみと表現されることがあるほどです。

ひどい場合には、粘膜が腫れて呼吸困難…なんてこともあるほどの劇薬・劇物に値します。

生のこんにゃく芋は絶対そのまま食べてはいけません。

ダイエット食として一躍脚光を浴びたこんにゃくですが、こんな物騒な側面があったなんてオドロキですね。

まとめ

○こんにゃくは油で調理すると泡立つことがある
○ごま油や、オリーブオイルで特に泡立ちやすい
○泡は害がなく、火を止めて放置しておけば収まる
○泡を押さえるにはあく抜き、水切りをしっかりする
○素揚げするときは一気にこんにゃくを入れない

こんにゃくを調理するときには、あく抜きをしないと臭みが出やすいですし、油調理で泡が大量に出易くなります。

アルカリが関係しているだけなら、お酢を垂らすとか梅干しを一緒に調理するなどの対策が考えられますが、97%が水分だということがまず問題ですから、油を熱したところに一気にたくさんのこんにゃくを入れないように気をつけたいですね。

こんにゃく+油の組み合わせの調理の時には、泡でパニックにならないように、様子を見ながらちょっとずつ、調理していきたいと思います。

こんにゃくを、おいしく食べて、ダイエットや、健康に役立てていきたいですね。

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