誰でも一度は経験したことがる歯の痛み。
きりきり、ズキズキ、…なかなか止まらない痛みに耐えられなく、歯医者さんに行こうとしますが、あの「キュイーン」という独特の音を聞いてしまうと、なかなか足が運べない…なんていう方も少なくないでしょう。
特に大人になってからの歯痛で悩まされるのが親知らずの虫歯による痛みです。
仕事などで忙しく、また歯医者さんへの「恐怖感」?もあいまって、ついつい虫歯を放置しがちです。
しかし、その放置があとあと、頭痛を引き起こしたり、と大変なことになるそうです。
なぜ、親知らずにできた虫歯を放置すると頭痛になるのか、ちょっと調べてみました。
そもそも親知らずとは?
親知らずとは、大人の奥歯にある、もっとも後ろに位置する歯を指します。
大人の歯、つまり永久歯は通常15歳ぐらいの時に生えかわりますが、この親知らずの歯は、概ね10代の後半から20代前半にかけて生えるため「親に知られることなく生えてくる歯」ということから名づけられたそうです。
親知らずは口の中でも一番奥に位置しているため、歯磨きしても届きにくく、食べカスなどが溜まりやすい状態となって、雑菌が繁殖して虫歯になりやすいということです。
親知らずにできた虫歯を放置するとなぜ頭痛に?
ではどうして親知らずにできた虫歯を放置しておくと頭痛になると言われるのでしょうか?
親知らずは生えるときに斜めになったり、横向きになったりと、生える向きが不安定になりやすいそうです。
そうなると、まっすぐに歯が生えずに歯茎に埋まった状態になりやすく、虫歯になったとしても気づきにくい状況となるためどんどん悪化していき、上顎洞炎という病気を引き起こします。
上顎洞炎とは、上の顎の歯のすぐ上の部分にある空洞、つまり上顎洞という部分があり、親知らずの虫歯となった部分から細菌が入り込んで炎症を起こし、その炎症が上顎洞を伝って頭部の神経まで圧迫してしまう症状です。
これによって、親知らずの虫歯を放置しておくと、炎症による痛みが頭痛にまで及ぶということです。
ちなみに、上顎洞から脳は近い距離にあるそうです。
また、歯と脳は神経でつながっています。
親知らずの虫歯を放置して炎症を長引かせると、脳へも影響が及ぶ可能性があります。
逆に、脳梗塞や脳腫瘍といった脳疾患によって歯が痛くなるというパターンもあるというから驚きです。
まとめ
親知らずの虫歯を放置しておくと、虫歯の部分から細菌が侵入して炎症を起こし、この炎症によって、頭部までつながる神経が刺激されて頭痛が起こるというメカニズムでした。
歯と頭部、特に脳とは近い位置にあって、親知らずの虫歯を放置しておくと最悪の場合は脳へも悪影響が出るということで、親知らずの虫歯は放置しないで、違和感があれば、すぐに歯医者さんに行った方がいいでしょう。