歯石とは歯と歯の間や、歯と歯茎の間などに歯垢が固まって出来る、固い石のようなものです。
歯石ができてしまうと口内環境が悪くなり、口臭や出血、歯の痛みなど悪いことだらけ。
そればかりか、歯垢で歯石ができるとその周りに更に歯垢が溜まりやすくなるという悪循環が生まれます。
歯石が具体的にどうやってできるのか、なぜ口臭の原因になるのか、取り方や予防法についてもまとめました。
歯石ができるとどうなるか
食べかすは1日すると歯垢になり、2日で歯石になります。
細菌の塊である歯垢(プラーク)がカルシウムやリンなどのミネラルと反応して固くなってしまうので、それが歯石になります。
歯や歯茎の周りに歯石ができてしまうと、口の中は次のような状態になります。
・歯の表面がザラザラとしてしまい、汚れがつきやすくなる。
・歯を磨いても汚れが落ちにくい。
・歯垢は溜まると発酵してガスを発生させるため、口臭の原因になる。
・歯垢は細菌のため、動き回って歯茎を刺激するため出血しやすくなる。
・歯茎に白血球などの炎症細胞が集まり、腫れてしまう。
・歯茎から膿が出る(歯槽膿漏)
・炎症をおこしている周りの骨を溶かして歯が抜けてしまう。
歯槽膿漏で歯茎から出てくる膿は白血球や細菌の死骸で、口臭の一番の原因になります。
歯石の取り方と予防法
歯石は歯にしっかりとくっついてしまっているので、自分で完全にとるのは不可能に近いとも言われています。
自分で歯石が取れたと思っても、表面はザラザラした状態なので歯石がつきやすい状態になっています。
また、歯石は目に見える部分にだけできるわけではないので、自分から見えていない所に潜んでいることもあります。
歯医者ではすみずみの歯石を取るだけでなく、口臭を抑えたり、歯石がつきにくいようにしてくれます。
歯石の取り方は歯石がどれだけ奥にできてしまったかによっても変わります。
主流なのは…
・超音波の振動で歯と歯茎の間の歯石を砕く取り方
・歯周ポケットの奥まで入り込んでしまった歯石をとる、歯肉を切開する取り方
歯石ができてしまってから歯医者に行くと、口の中の状態を知るための検査も多く、何回か通うことになります。
なるべく歯石ができないように、予防をすることが重要です。
予防方法はシンプルで、歯と歯のすきままでしっかり歯磨きをして歯石の原因である歯垢を除去することです。
食べかすも歯垢の原因となるので、取れない汚れは歯間ブラシを使いましょう。
また、煙草のニコチンは歯茎の血流を阻害するため、歯磨きをしていても口内環境は悪くなってしまいます。
禁煙が可能なら、口臭や虫歯予防のためにも取り組んでみましょう。
まとめ
歯石は歯の裏側で見えない部分にできやすいとも言われています。
歯槽膿漏にまでなって、さらに悪化すると肩こりや頭痛になりやすくなったり、他の病気を招いてしまうこともあるようです。
普段の歯磨きをしっかりして、定期的に歯石を取り除くことで口臭や虫歯の予防をしておきましょう。