鼻炎も鼻風邪も鼻水が出てつらいという点では共通していますが、二つを見分けるためポイントは何でしょうか。
それぞれの原因や症状、対処法の違いについてご説明します。
鼻炎と鼻風邪の原因
鼻炎と鼻風邪の大きな違いは原因です。
鼻炎がアレルギー症状を引き起こす特定の物質(アレルゲン)により引き起こされるのに対し、鼻風邪はカゼウイルスに感染することで起こります。
アレルゲンの代表的なものとして、スギ花粉、ダニ、ハウスダスト、ペットの毛やフケ、カビなどがあります。
鼻炎と鼻風邪の症状
鼻炎の主な症状は連続するくしゃみとサラサラした大量の鼻水です。
さらに目の痒みや充血を伴うのも特徴です。
一方鼻風邪は、初めはサラサラした鼻水が出ますが、しだいに黄色っぽく粘り気のある鼻水に変化します。
くしゃみは出ても2、3回でおさまり、鼻水の他に喉の痛みや咳、発熱などの症状がみられます。
症状が続く期間は鼻炎がアレルギーを起こす物質がある限り続くのに対し、鼻風邪は1週間から長くても2週間でよくなります。
鼻炎と鼻風邪の対処法
鼻風邪であれば充分な栄養と休息で自然に治ります。
あまりに症状が辛ければ症状を和らげるお薬を飲みましょう。
鼻炎はアレルギーにより起こるものなので、アレルゲンがある限りは症状が続き、場合によっては一年中続くこともあります。
アレルギーの原因となる物質が分かればそれを取り除くことが対処法になります。
例えば、ダニやハウスダストが原因のアレルギー性鼻炎ならこまめな掃除で症状を緩和することができます。
また日頃から規則正しい生活を心がけ、バランスのとれた食事をとることで免疫力を高めることができれば、アレルギー性鼻炎の改善が期待できます。
医療機関で行われるアレルギー性鼻炎の治療としては、一時的にアレルギー反応を抑える薬の内服や吸入の他に、アレルギーを起こす体質そのものを改善する減感作療法、手術による鼻粘膜のレーザー照射などがあげられます。
鼻炎と鼻風邪の違いは、・鼻水の性状・他のカゼ症状の有無・症状が続く期間を見るとわかります。
鼻炎が、サラサラした鼻水が出て、他の風邪症状は見られず、長期間にわたり症状が続くことが多いのに対し、鼻風邪では色のついた粘り気のある鼻水が出て、発熱や咳、喉の痛みが見られ、症状は長くても2週間で治ります。
鼻炎か鼻風邪かによって対処法や治療法が異なりますので、注意して見極めるようにしましょう。