こたつでうっかり眠って、風邪をひいたことはありませんか。こたつは暖かいのになぜ風邪をひきやすいのでしょうか。
体温調節機能がうまく働かない
こたつで寝ると下半身は温められエネルギーを消費しませんが、上半身は冷気にさらされるため、体温を上げようとエネルギーを必要とします。
こうした下半身と上半身の体温にギャップが生じ、体温調節がうまくできないと、自律神経が乱れ、免疫力が低下して、風邪をひきやすくなります。
下半身が汗をかきやすくなる
睡眠中は副交感神経の働きが優位になり、体温が低下し、汗も少なくなるのに、こたつで寝ると足が継続的に温められて血行がよくなり、汗をかきやすい状態になります。
この汗が蒸発するときに体温を奪い、発汗することで口腔や鼻粘膜が乾燥し、ウイルスが侵入しやすくなります。
と、ここまでの話は、こたつでうたた寝した後きちんとふとんで眠った翌朝に風邪をひいた場合です。
では、こたつでうたた寝した(直後)に風邪の症状が出た場合というと…これ、じつはこたつのせいではないのです。
こたつに入る前から風邪のウイルスで体調が悪くなりかけていたり、疲労で体が弱っていたため、うたた寝後に症状が出てきた、というのが真相のよう。
というのも、一般的な風邪ウイルスの侵入から症状が出るまでには1日以上かかるものなので、こたつでうたた寝をしただけで風邪の症状が出る、ということはないのです。
ちなみに、こたつで寝てしまっても風邪をひかないためには、毛布などで上半身をおおって下半身との体温のギャップを解消したり、マスクをして口や鼻の乾燥を防げばいいそうです。