夏の南の空の王者『さそり座』
真夏の夜空で南に向くと赤く輝いているさそり座の一等星。
名はアンタレスと呼びます。その意味は『火星に似たもの』
昔の人も思わず火星と間違ってしまったのでしょう。
このアンタレスは老人の星で、私たちの太陽よりもずっと温度が低く、膨張しています。いつか私たちの目の前から姿を消す日も近いのかもしれません。(とはいえそれは何十億年も先の話ですが)
冬の南の空の王者『オリオン座』
オリオン座は星座に馴染みのない人でも知っているくらい有名な星座です。冬の夜空に輝く三つ星を探すのはとても容易く、誰でも簡単に見つけることができます。
このオリオン座の肩の部分にあるベテルギウスは超巨大な星で、しかもその寿命を今まさに終えようとしています。
爆発すれば真昼でも輝くベテルギウスの姿を目にすることができるでしょう。
さそり座とオリオン座の因縁
オリオンは海の神ポセイドンの息子で、乱暴者ですがイケメンであったことからたくさんの女性と関係を結んでいました。
やりたい放題だったオリオンに対して母神ガイアが放ったサソリがオリオンをその毒で殺してしまったのです。
サソリはその功績を認められ星座として空に輝くこととなりました。一方殺されたオリオンも、気の毒だということで星座となりましたが、オリオンは今でもサソリを怖がって、サソリが夜空に輝くときには絶対に出てこないし、サソリが沈んでからオリオンはいそいそと登場します。
星座早見盤を回してみるとわかりますが、まさにそんな絶妙の位置にオリオンとサソリは対峙していて、古代ギリシャ人の想像力の豊かさに感服します。