餅を喉に詰まらせる事故は、毎年正月前後に多く発生していて、1月だけで200人を越える人が救急車のお世話になっています。
いざという時に使える、餅が喉に詰まったときの応急処置・対処法をまとめていきましょう。
餅が詰まった時の応急処置
・意識がない
1119番通報する。AED設置施設なら、近くにいる人に持ってきてもらう様頼み、心肺蘇生法を続ける。
口の中を覗き込んで見えるところに餅がある場合は取り除いた方が良いですが、触って奥に入り込んでしまいそうなときは、胸骨圧迫を優先しましょう。
・意識がある
1咳をさせる、腹部突き上げ法をする。背中の肩甲骨のあたりをたたく。
心肺蘇生法とは
胸骨圧迫を30回したら、人工呼吸を2回行うサイクルを繰り返します。
意識無くぐったりしている場合には、救急車到着するまでの間、胸骨圧迫と人工呼吸を繰り返し、AEDが用意出来れば使います。
腹部突き上げ法とは
餅を詰まらせた人を後ろから抱え上げるイメージで、相手の脇から自分の腕を入れて、お腹(ウェストあたり)のところでしっかり組みます。
組み方は、握り拳を作った手首をしっかりつかむかたちを作ります。
この、握り拳の親指を、餅を詰まらせている人のみぞおちとへその間に当てるようにして、前方に揺すり上げるようにしてグッと圧迫します。
体が弱っている人や、妊娠中の人以外では、応急処置として推奨されている対処方法です。
背部叩打法
かがませて肩甲骨の間を強く連続してたたく方法を言います。
1歳~成人に使える方法なので、腹部突き上げ法が使えない幼児や、妊娠している人には背中をたたく方法で対処しましょう。
やってはいけないこと
慌てて指でとろうとして、奥に入り込ませてしまう場合があるのでムリにつつかない様にしましょう。
掃除機で吸うは、陰圧が強くて肺に負担がかかるとする説と、家庭で簡単に出来るとする説があります。
小さな子どもや、お年寄りの場合には専用のノズルを準備していないと、肺を痛めてしまう心配があります。
まとめ
○ 餅が詰まったら、意識があるかないか見極めて、救急車をよぶ
○ 救急車が来るまでに腹部突き上げ法を試す。意識が無い場合には心肺蘇生。
○ 掃除機を使うなら、専用のノズルを使って気管や肺を傷めないように注意。
楽しいお正月のお雑煮タイムが、一瞬で緊迫したムードになってしまいますね。
初期の対応が良いほど、回復も早いですから、応急処置や対処法の流れを頭に入れておきたいですね。