年に2回支払われるボーナスを楽しみにしている人は多いと思います。
私たちは毎月の給与の中から、所得税や住民税などの税金や社会保険料、雇用保険料を差し引かれており、ボーナスからも同様にひかれています。
実は以前はボーナスからはこのように税が引かれることはなく、いつからかボーナスからも税金が引かれるようになりました。
ボーナスから所得税が引かれるようになったのはいつから?
ボーナスに対しても所得税金や保険料を引かれるようになったのは、いつからなのでしょう。
それは、総報酬制が導入された2003年4月以降です。
それまではボーナスに対して税金がかかることはほとんどなく、そっくりそのままの額面を受け取っていました。
ですので、同じ年収でも、ボーナスとしての受取り額が多ければ多いほど、毎月の給与の額は少なくなり、その分税金や保険料の支払額は少なくて済んだのです。
ボーナスをもらうと税金が高くなる?
ボーナスにも税金がかかることで、ボーナスを多くもらっている人の方が損をしているように思われる人もいるかもしれませんが、実はそうとは言い切れません。
ボーナスに対して税金がかかるようになった分、毎月の給与にかかる税率は下がったからです。
ボーナスから引かれる税金には健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税があります。
このほか40歳以上になると介護保険料が加わります。
このうち、ボーナスの額により決定するのが健康保険料と厚生年金保険料、雇用保険料と介護保険料です。
所得税に関しては前月の給与の額を元に計算されます。
毎月の給与にはさらにここに住民税が課税されますが、ボーナスと月の給与とではそれぞれの税金の算出方法が異なります。
総報酬制の目的
ボーナスに対しても税金や保険料がかかるようになった目的は不公平をなくすためです。
給料だけでなく、ボーナスも含めた総報酬を対象とすることで、賞与はないが給与が高い人と、給与は低いが賞与が高い人が支払う税金の差を是正することができます。
基本的には総報酬制が導入されても被保険者にとっては増収にも減収にもならないように、保険料率が決められています。
さらに、総報酬制が導入された目的としてボーナスを年金額に反映できるということが挙げられます。
その結果、保険料の負担が大きくなった人は年金額も増え、保険料の負担が減った人は受け取る年金額が少なくなります。
ボーナスに所得税がかかるようになったのは総報酬制が導入された2003年4月以降です。
それまでボーナスは、所得税をはじめとした税の対象とはならなかったため、同じ年収でもボーナスの額により不公平が生じるとして、総報酬制が導入されました。
これにより、ボーナスからも税金が引かれるようになりましたが、その分給料にかかる税率は抑えられるようになりました。