スイッチングコストの事例を比べてみると、新しい顧客をつかむためのポイントと、今までの顧客をつなぎ止めておくための条件が見えてきます。
スイッチングコストを意識するということは、新しいサービスに乗り換えるときにハードルとなる面と、便利になることや、メリットとなることを洗い出す事になります。
では、スイッチングコストの事例についてまとめていきましょう。
マイレージやポイントをつけて囲い込み
ポイントをためてお得になるなら、顧客に同じメーカーを使い続けるメリットを感じてもらうことが出来ます。
サービスの質や使いやすさで順位をつけるのが難しい場合、マイレージのたまる航空会社を選ぶでしょう。
また、携帯会社を他社に乗り換えたいと考えるときにも、たまったポイントが多ければ多いほど、惜しくなる・・・つまり、スイッチングコストを高めることで顧客を囲い込む事になるのです。
担当者制で人間関係を強める
美容室では担当者制でよりきめ細かいサービスを提供しています。
担当者が決まっていると、髪型を決めるための話だけではなく、日常の些細な事までいろいろ話すようになり、『やっぱり11さんにきってもらいたい』という思いを持ってもらえます。
また、通うごとに、どんな髪型が好みかや、この先どんなイメージにしていきたいかなど、担当者にデータが蓄積することで、あれこれ説明しなくても希望がわかってもらえるということでほかの店へのスイッチングコストを高める事が出来る事例です。
情報を特典としてサ-ビスする
パソコンソフトの事例を考えて見ると、違うメーカーに変えるとき、今までのデータの互換性があるかでスイッチングコストが変わってきます。
また、無料で使い方をレクチャーしてくれるサイトがあると、顧客はソフトを使いこなすことが出来、ほかのソフトへのスイッチングコストの高さを感じるのです。
顧客への教育では、より便利になる商品をあわせて紹介したり、使い方のヒントを示すという事が考えられます。
まとめ
スイッチングコストを高める事例として・・・
○ ポイントサービスで顧客を囲い込む
○ 担当者制で絆を深め、きめ細かいサービスを提供する
○ 顧客教育になるサービスを提供する
このようにスイッチングコストに注目して顧客の心理を考えて見ると、新しい顧客を獲得しようとするときには、現在利用しているサービス(業者・商品)に対してのスイッチングコストを下げる方法を考えることになるのです。