可愛らしい海の人気者で、その声から海のカナリアという美しい異名をもつシロイルカ。
その姿は名前の通り、真っ白です。
その神秘的な姿からファンになる方も数多くいらっしゃいますが、実はシロイルカは子供のころは、全く違う色をしていたんです。
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そもそもなぜ白いのか
シロイルカの生息する海は、氷の浮かぶ寒い北極・亜北極(北極に近いところ)です。
イルカは息継ぎをしなけれないけませんから、何分かに一回くらいは水上に顔を出さなくてはいけません。
水上に出てきた時に氷と同化して敵に見つかりにくくするために、シロイルカの体は白い色をしているとされています。ちなみに天敵はホッキョクグマ、シャチなどです。
子供の姿
北極の周りに住むシロイルカですが、子供を産む夏場には比較的浅い場所、川の近くにまでやってきます。
川を何百kmも遡る個体群もいますが、湾内や河口で過ごす個体群が多いようです。
そんな浅い所では砂利が見えていて、白い体では目立ってしまいます。大人の個体ならまだしも、子供は狙われたらひとたまりもありません。ですから生まれたころは目立ちにくい、黒に近い灰色をしています。
黒から白へ
シロイルカは成長しながら脱皮を繰り返し、明るい灰色、青っぽい白色へと変化して行き、10年ほどかけて真っ白になります。
このころにはもう成熟しており、白くても安全というわけです。
こうして自然界にうまく適応しながら、自分たちの種を存続させようとしています。