蓄膿症は「慢性副鼻腔炎」とも言われ、黄色い膿のような鼻水がダラダラ続くやっかいな病気です。
長引くと治療がむずかしくなるため、早めに専門の耳鼻科にかかった方がよい種類の病気となります。
ところで蓄膿症にかかった時に、鼻から口に生理食塩水などを通す「鼻うがい」ってやってもよいのでしょうか?
蓄膿症の人が鼻うがいをやってもよいかどうか、また鼻うがいのやり方や効果について書いてみようと思います。
蓄膿症になる原因と予防方法は?
風邪の治りかけで黄色い鼻水が出ることがありますが、そのまま治癒せずに急性副鼻腔炎に移行して鼻水の色が透明に戻らないことがあります。
急性副鼻腔炎の治療を受けて治癒すればよいのですが、何度も繰り返したりすっきり治らないと「慢性副鼻腔炎」すなわち「蓄膿症」に移行し重症化してしまいます。
風邪をひかないことと、鼻風邪のきっかけとなるアレルギー性鼻炎の予防をしっかりするのが副鼻腔炎の予防につながります。
蓄膿症で鼻うがいはしてもいいの?
蓄膿症の人が鼻うがいをしてもいいのかどうかですが、してもよいというケースは少数派になるでしょう。
耳鼻科の主治医がした方がメリットがあるというなら洗浄液を出してもらって、決められたやり方で鼻うがいをすることになります。
耳鼻科の主治医から鼻うがいの話題が上がらなかった場合には、効果があるどころか悪化の原因となるので、鼻うがいはやめておきましょう。
蓄膿症になる前に鼻風邪をひいたり急性副鼻腔炎になった時点で、耳鼻科に一度はかかっていることと思います。
鼻炎が重症化する前に、鼻うがいの効果ややり方、メリットデメリットを主治医に聞いておくことが大切です。
鼻うがいのせいでどこか悪くなったりしないの?
鼻うがいで鼻づまりがひどくなる他、耳の奥にあやまって水が行ってしまい中耳炎になる可能性もあります。
医師からの指示がある場合には鼻うがいにも効果がありますが、許可なしに市販の鼻うがい液を買って自己判断で使うのはつつしみましょう。
アレルギー性鼻炎、花粉症などアレルゲンを物理的に洗い流すというやり方なら効果があるのかもしれませんが、細菌感染で膿がたまっている所に水や薬液を流し込むやり方では治療に逆効果です。
まとめ
蓄膿症の治療の基本は、ネブライザーによる鼻への薬剤注入、抗生物質の服用のほか、耳鼻科医による吸い出しなどの手技によるものです。
年末年始の休業などで病院に行けない日もあるかもしれませんが、基本的に蓄膿症は慢性の病気なので、いつかは耳鼻科へ行かないと完全治癒できません。
内服薬で治療できるうちはいいのですが、鼻たけができたり、呼吸できなくなるほど悪化すると、手術で治療なんてことにもなりかねません。
こじらす前に腕のよい耳鼻科医を探し、蓄膿症を根治させてください。