毎年決まった相手に、お歳暮やお中元を贈るという人は多いと思います。
しかし、贈り先が喪中である場合や、贈る側が喪中という場合、いつものように贈ってもいいものでしょうか。
また贈る際、配慮しなければいけないことなどはあるのでしょうか。
喪中にしてはいけないこと
一般的に、喪中とは近親者がなくなってから1年間のことを言い、この期間は故人を悼み、お祝い事や晴れやかな行動を慎みます。
具体的には結婚などのお祝い事や神社への参拝を控え、年始まわりや年賀状のやり取り、お正月飾りなども行いません。
お歳暮やお中元の意味
さて問題は、お歳暮やお中元を贈ることがお祝い事に当たるかどうかですが、答えは「いいえ」です。
お歳暮やお中元は、本来、目上の人に対して日頃の感謝の気持ちを品物にたくして贈るものですので、お祝い事には当たりません。
贈る側、贈り先どちらかが喪中の場合でも、そのまま贈ったり、受け取ったりして構いません。
喪中にお歳暮やお中元を贈るときの注意点
ただし、同じ喪中期間の中でも、亡くなってから四十九日が過ぎるまでは忌中とよばれ、何かと気忙しく、落ち着きません。
お歳暮やお中元の時期がこの時期と重なっている場合は、少し日をおいて贈った方が良いでしょう。
お中元であれば、「残暑御見舞」や「残暑御伺」とすれば、白露を迎える9月8日頃まで贈ることができます。
お歳暮であれば、「寒中お見舞」や「寒中御伺」として、2月4日頃の立春まで贈ることができます。
ただし「お中元」の時期は、地域により多少異なります。
関東では7月初旬~7月15日頃まで、関西では7月初旬~8月15日までに贈るのが一般的です。
そして、もう一つ、お歳暮やお中元を贈る際、気をつけなければいけないことは、のし紙の選び方です。
通常、お歳暮やお中元には紅白の蝶結びの水引がかかれたのし紙が使われますが、喪中の時に紅白の水引はふさわしくありません。
ですので、このような場合は無地の奉書紙か白い短冊に表書きを書いて貼るようにします。
今は簡易包装で初めから短冊が使われることも多くなっています。
喪中にお歳暮やお中元を贈る際の注意点をご紹介しました。
お歳暮やお中元はお祝い事ではないので、喪中であっても贈って構いませんが、四十九日が過ぎてから贈るように配慮します。
その時の掛け紙は、紅白の水引は使わず、無地の奉書紙か、白い短冊に表書きを書いたものをつけるようにすると良いでしょう。