お薬手帳はいくつかの処方を受けている人に取っては、飲み合わせをチェックできたり、薬歴がわかる事でのメリットがありますが、忘れてしまうことも多いですね。
そんなお薬手帳利用には、「薬剤服用歴管理指導料」というかたちで調剤薬局に報酬が入るしみになっています。
この臆する手帳を「いらない」と断ると、この報酬が加算されないので、3割負担の人で20円費用が安くなります。
20円の差でお薬手帳を利用するのか、いらないと断るのか・・・
お薬手帳のしくみについてまとめていきましょう。
お薬手帳を断わると20円安くなる理由
医療機関の報酬については細かく点数が設定されていて、健康保険の区分によって負担率が変わる仕組みになっています。
処方箋を扱う調剤薬局では、「薬剤服用歴管理指導料」に関わる業務として次の5つが定められています。
・お薬手帳の記載
・薬剤情報提供文書の提供と説明
・薬剤服用歴の記録とそれに基づく指導
・残薬確認
・後発医薬品(ジェネリック医薬品)に関する情報の提供
この業務には41点の点数が与えられていたのが、手帳を断った場合34点になり、3割負担の人で20円安くなるのです。
支払いがやすくなるなら、お薬手帳はいらないでしょうか?
お薬手帳を持つことの意味を見直す
「少しでも支払い額が安い方がいい」
「病院にかかる事なんてまれだから、手帳のありがたみがない」
こんな風に考える方もいますが、お薬手帳がないお陰でジェネリックに切り替えするタイミングを失うとか、ダブった薬を違った医療機関で処方されてしまうといったデメリットがあります。
アレルギー性結膜炎で眼科にかかって抗アレルギー薬を処方された人が、しばらくしてかかった皮膚科で抗アレルギー薬を処方されてどちらも呑んでしまってひどい眠気に襲われた・・・なんていうことが起きてしまうのです。
災害など特殊なケースでも、個人が信頼出来る記録(お薬手帳など)をもっていれば、迷わずその人にあった処方を下すことが出来ますし、無駄を省く事に役立っている制度とも言え、カンタンにいらないとは言えないのです。
まとめ
○ お薬手帳を断ると支払い額が20円ほど安くなる
○ お薬手帳は無駄な処方をなくすために役立っている
○ ジェネリック切り替えで薬代を安くする判断がしやすくなる
お薬手帳についてまとめていくと、調剤薬局においしい思いをさせるためだけではなく、個人のお薬の管理に必要なモノだと言うことがわかります。
特に中年以降では複数の科を受診することも出てきますし、20円の差でいらないと断るよりも、薬歴記録を活用出来た方が良さそうですね。